売れるデザインの極意!水野学のブランディングデザイン講義

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はじめに

こんにちは!こばみかんです。

今回は水野学著『「売る」から、「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義』を紹介します。

ブランディングデザインに興味がある方はもちろん、ブランディングに関わる全てのビジネスパーソンや、ブランディング以外のデザイナーの方にもおすすめしたい一冊です。

この本は、クリエイティブディレクターとして数々の成功を収めた水野学氏が、ブランド作りの真髄を明かした本です。慶應義塾大学でデザインに関する講義をされており、その内容が1冊にまとめられています。実例も多く、理解しやすい内容になっています。

まずはじめに、本記事の結論です。

結論

  • センスとは、集積した知識をもとに最適化する能力である
  • ブランディングは見え方のコントロールである
  • デザインは、課題解決のための手段である

売れるをつくる方法

まず本書では、「売る」から「売れる」を作るために、以下の3点のことが重要であると述べています。

「発明する」「ブームを作る」「ブランドを作る」ことです。

それぞれ解説します。

発明する

まず、売れるをつくる方法として「発明する」ことが挙げられます。既存のものに新しい価値を加えたり、組み合わせたりすることで、他にはない独自の商品を生み出すのです。

ブームをつくる

次に「ブームをつくる」方法です。広告やプロモーションを駆使して、市場に強いインパクトを与え、消費者の興味を引きつけます。

ブランドをつくる

そして「ブランドをつくる」ことです。ブランドとは「らしさ」であり、それは商品のデザインやパッケージ、広告、店舗の空間デザインなど、一つひとつの要素の積み重ねで表現されます。

水野氏は「目に見え、耳に聞こえ、身体で感じる、すべてのもののデザインをきちんとする」ことが重要だと述べています。

ブランドとは、見え方のコントロールであり、その徹底したこだわりがブランドイメージを作り上げるのです。


センスとは何か

多くの人が「自分にはセンスがない」と感じることが多いですが、それは「センスとは何か」の解釈が実は違っているのだと、水野氏は述べます。

センスとは才能のようなもので、生まれつき備わるもの、とついつい考えてしまいます。

しかし、センスは、誰にでも備わっているものです。

例えばAさんがビジュアル系バンドが好きでも、Bさんにとっては全然好きではなかったりします。このとき、Aさんにとってはそのアーティストは「センスがいい」ですが、Bさんにとっては「センスが悪い」のです。

つまり、センスは誰もが持っており、人によって千差万別なのです。

では、「センスがいい」といわれる人は何が違うのでしょうか?

水野氏は、センスとは「集積した知識をもとに最適化する能力」であると述べています。センスは生まれつきのものではなく、知識を積み重ねることで身につけることができるのです。

おしゃれな人ほど、ファッションに詳しく知識が豊富なことが多いですよね。おしゃれな人は、多くのファッションの知識があったうえで、それを適切に選択できているからおしゃれなのだということです。

センスを磨く方法

センスを磨くためには、以下の3つの観点が重要だといいます。

王道を知る

センスを磨くためには、まずそのジャンルで「王道、定番と言われるものを知る」ことです。

競合を徹底的に調べ、基準値を理解することで、その基準値かどんなところが離れているかが見えてきます。

流行を知る

次に、「流行を見つける」ことです。

雑誌や様々な媒体から最新の情報を収集し、大量の資料を読み込むことが必要です。

共通点を見つける

最後に、「共通点を見つける」ことです。

このためには、さまざまなデザインに日頃から接し、観察し、気づきをメモすることが効果的です。

このプロセスを繰り返すことで、デザイナーとしての知識とセンスが磨かれていきます。


デザインの作法

それでは、デザインの基本を学んだところで、デザインの作法について紹介します。

これはデザイナーにはもちろん、それ以外の方にも学びがあると思います。

デザインの価値

デザインは見た目をカッコよくするだけではなく、売上を上げるなど実績を残すことではじめて価値が生まれます。

企業理念や大義に沿って、目的を達成するためのデザインが求められます。

例えば、イメージを向上させることで、売上も向上させることです。

ただデザインがカッコ良くても、商品が売れなければそれは自己満足になってしまいます。

あくまで目的は売上を向上させることです。デザインは目的ではなく、目的を達成するためや、課題解決のための、手段であることを再認識しましょう。

コミュニケーションの姿勢

デザイナーにありがちなのが、「これは私のセンスなので」という姿勢を貫き、クライアントの理解が追いつかないまま進めてしまうことです。

デザイナーは、デザインに関するあらゆることを伝える際に、見せるだけでなく、きちんと言語化して相手に伝わる形にする姿勢が大切です。

また、たとえ正しい主張であっても、言い方には気をつける必要があります。

相手を否定するように捉えられる言い方は避け、効果的なコミュニケーションを心がけることが大切です。


結論

  • センスは集積した知識をもとに最適化する能力
  • ブランディングは見え方のコントロールである
  • デザインは、課題解決のための手段である

本書の紹介とおすすめ

いかがでしたか?

今回は、水野学著『「売る」から、「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義』を紹介しました。

デザイナーの方はもちろんのこと、センスを磨きたい方、そしてビジネスで成功を目指す全ての人にとって、非常に有益な内容が詰まっています。ぜひ一読をおすすめします。

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